マ・クベの名言・セリフ一覧!キシリア・鉱山にまつわる言葉を紹介

機動戦士ガンダムのマ・クベ

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マ・クベが残した言葉の多くは、鉱山の実態を誰に隠すかという話と、連邦軍を自分の網へ入れるための算段です。

隠す相手として名前が挙がるのはドズル中将とギレン、報告する相手はキシリア、動かそうとする相手はランバ・ラル。敵より先に、同じジオンの中へ向いている言葉が並びます。

そして最後は、ギャンを撃破されたあとにウラガンへ壺を託すひと言でした。

鉱山の実態を隠す言葉から、ギャンでガンダムを迎え撃つ終盤の言葉、THE ORIGINで贋作を言い当てる言葉までを、相手と場面が分かっているところまで含めて追います。

文言の表記は資料ごとに少しずつ違い、句読点や漢字までそろっているわけではありません。

機動戦士ガンダムの中盤でマ・クベが残した名言

中盤のマ・クベの言葉は、ほとんどが鉱山と、その実態を誰に知らせないかという話です。

自分は動かず、ランバ・ラルを木馬へ向かわせ、連邦軍が勝手に網へかかるのを待つ側に立っています。

中盤の言葉に名前が出てくる相手
名前中盤の言葉での立ち位置
ドズル中将鉱山の実態を知られるのはまずいと言う、隠す相手
ギレン実態を知らせるわけにはゆかないと言う、隠す相手
キシリア成功を報告し、鉱山が役立つ日を語る相手
ランバ・ラル木馬へ向かわせる相手。鉱山を知りすぎたとも言われる
レビル将軍水素爆弾を持ち出して呼びかけた相手
連邦軍網にかかるのを待つ相手

ランバ・ラルに教えてやれ 奴が木馬を早く始末してくれれば、この辺りにウロウロされることもなくなる

ランバ・ラル本人へ向けた言葉ではありません。ラルへ伝えるよう誰かへ指示した形です。

木馬を追わせる理由も、戦果ではなく自分の周りを静かにさせることに置かれていました。奴という呼び方と、ウロウロという言い方が同じ一行に並びます。

味方も敵も、自分の都合を片付けるための材料として語られています。

もしこれが自分で叩くという言葉だったら、マ・クベは前へ出る指揮官として覚えられていたでしょう。実際に残っているのは、人に行かせて自分の鉱山の周りを守る言い方です。

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とにかく私が発掘した鉱山の実態をドズル中将に知られるのはまずい

マ・クベ 名言 関連画像

隠す相手として名前が挙がるのはドズル中将で、連邦軍ではありません。マ・クベがまず警戒しているのは、敵ではなく同じジオンの上官です。

私が発掘した、という言い方も見逃せません。軍のための資源というより、自分の手柄として鉱山を抱えている言い方です。

とにかく、と前に置いているので、ほかの不都合を押しのけてでも隠したい一点だったのだと読めます。

キシリア様、成功です なんといってもモビルスーツの研究に関しては、こちらの方が長いですからな

キシリアへ向けた報告の言葉で、成功という一語のあとに自分たちの年季を付け足しました。モビルスーツの研究では、こちらの方が長いという比べ方です。

何と比べて長いのかは、この言葉の中では言っていません。それでも、成果の報告に自分の側の優位を重ねる癖がよく出ています。

人を動かすときは命令の形で、報告するときは敬語。上へ向けるときだけ語尾がていねいになるのも、マ・クベの言葉の分かりやすいところです。

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ザクならとっくに弱ってるはずですが…もう一度行きます!

見込みが外れたことは先に認めていますが、そこで引くとは言っていません。ていねいな語尾で終わっているので、誰かへ報告しながら言っている形になっています。

この一言から分かるのは、ザクを基準にして相手の弱りぐあいを測っていたことです。基準が通じない相手だと分かっても、やり方は変えずにもう一度向かうと言いました。

マ・クベには「ミサイル発射!!」のような短い号令も残っていて、策を語る口と、その場の指示を出す口の両方があります。

ランバ・ラルはこの辺りの私の鉱山を知りすぎた

ここでもマ・クベは、鉱山を私の鉱山と呼んでいます。知りすぎた、という過去形の言い方が、ランバ・ラルの扱いをそのまま決めてしまいました。

木馬を始末させたい相手として名前を出していたのに、同じ名前が今度は困る相手として出てきました。使える味方と危ない味方が入れ替わるのは、鉱山の都合ひとつです。

マ・クベの怖さは、声を荒げずにこの入れ替えを済ませてしまうところにあると思います。

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キシリア様がジオンを支配する時にこの鉱山は役立つ 実態はギレン様にも知らすわけにはゆかんのだ

鉱山を隠す理由は、ぼかされていません。キシリアがジオンを支配する日のための備えで、ギレンにも知らせないと言い切っています。

支配する時に、という言い方は、その日が来る前提で話しているということです。ジオンの中の勝負を、戦争の勝ち負けより先に置いていました。

ドズル中将に知られるのはまずいという言葉と並べると、隠す相手が一人ではないことが分かります。マ・クベは、味方の中に何本も線を引いて立っていました。

次の手は分かってるな?心配ない。ランバ・ラルはそうは考えはせん

誰かへ次の手を確認しながら、相手の読みまで自分で引き受けている言葉です。ランバ・ラルはそう考えないと、名前を挙げて言い切りました。

心配ない、という一語が入るので、これは話し相手が不安を見せたあとの返しです。その不安を、人物の性格を根拠に押し返しました。

相手がどう考えるかを前提にして手を決めるのがマ・クベのやり方で、鉱山の話にも連邦軍を待つ話にも同じ形で出てきます。

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なんのためにレーダーを残したのかも知らんで なまじレーダーがあるからこそ、自分で勝手に状況を判断して我々の網にかかってくれる

レーダーを壊さずに残したのは手違いではありません。仕掛けだった、と自分で説明しています。

相手に見えているつもりにさせて、自分の判断で入ってこさせるという考え方です。なまじ、という言葉の選び方がうまいと思いました。

手がかりが見えているほど、人は自分の読みを信じてしまうという話になっています。

戦場の話として読んでも面白いのですが、わざと情報を残して相手に判断させる形は戦い以外でもよく見るので、この言葉は作品を知らない人にも届くのだと思います。

連邦軍め、しびれを切らしたな この戦い、先に動いた方が負ける

相手が動いたことを確かめ、そのまま勝ち負けの読みを言い切りました。この戦いは待ち比べだと見ていて、相手が先に動いたことを勝ち筋として受け取っています。

待つ側に立った言葉なので、自分から攻める指揮官の名言とは響きがまるで違います。待ち比べに勝った手応えは、しびれを切らしたな、という言い方そのものに出ていました。

マ・クベには「連邦軍は強硬手段に出たのか ならば望み通り…」という言葉も残っていて、相手の動きを受けてから自分の形に持ち込む構えが、別の言い方でも出ています。

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仇討ちではない!我が軍の後ろを乱そうとする木馬を叩く、これは作戦だ!

感情で動いているのではない、と強く否定している言葉です。わざわざ否定しているのですから、周りからはそう見えていました。

木馬を叩く理由も、我が軍の後ろを乱すからだと言い直しています。私情ではなく作戦だ、という組み立て方です。

ただ、言い切りを重ねる口ぶりになっているところが人間臭い。落ち着いて説明する調子ではありません。

オデッサ作戦の総司令官レビル将軍、聞こえるか?私はマ・クベだ。ここで手を引いてくれねば我が方は水素爆弾を使う用意がある。無論、核兵器を使わぬと約束をした南極条約に違反はするが、我々も負けたくないのでな

オデッサ作戦の総司令官レビル将軍へ、自分の名を名乗って呼びかけた言葉です。手を引かなければ水素爆弾を使う用意があると伝え、それが条約違反になることまで自分から口にしています。

違反になると知りながら、負けたくないからだと理由まで添えるところに、いちばん怖さを感じました。脅しの言葉なのに、敬語と理屈で組み立てられています。

相手を引かせる材料として、約束を破る覚悟そのものを見せている言い方に、この言葉の読みどころを感じました。

マ・クベには「これは駆け引きなのだよ! 連邦側は我々の要求を無視したのだ!彼等はその報いを受けるのだよ」という言葉も残っていて、要求が通らなかったことへの報いという形で語っています。

※資料によっては「オデッサ作戦の総司令官・レビル将軍!」と中黒を入れ、「ここで手を引いてくれねば、我が方は水素爆弾を使う用意がある」と読点を足した表記も見られます。

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戦いはこの一戦で終わりではないのだ。考えてみろ、我々が送り届けた鉱物資源の量を ジオンは後10年は戦える

この一戦で終わりではないと言って、送り届けた鉱物資源の量を数えさせました。負けた側から、まだ10年は戦えると言っています。

鉱山の実態を隠してきた言葉と並べたとき、この一行の意味が変わりました。隠して積み上げてきた分だけが、負けたあとに残っているという話になっています。

自分の戦いの結果ではなく、送った物の量を手柄にしているところがマ・クベらしい。前線の勝ち負けより、後ろで積んだものを数える人だったからです。

※「戦いはこの一戦で終わりではないのだよ。考えてみよ、我々が送り届けた鉱物資源の量を。ジオンはあと10年は戦える。フフフフフッ」と、笑い声まで入れて書く資料もあり、十年と漢数字にした表記も見られます。

マ・クベが機動戦士ガンダムの終盤に語ったセリフ

終盤のマ・クベは、自分のために開発された機体に乗ってガンダムと向き合いました。言葉の相手も、鉱山の相談からシャアとウラガンへ移っていきます。

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あるのだな ギャンは私用に開発していただいたモビルスーツだ キシリア少将へ男としてのメンツがある

誰かの返事を受けて、あるのだな、と確かめてから入る言葉です。乗る理由として挙げているのは戦力ではありません。

ギャンが自分用に開発された機体だということです。開発していただいた、という言い方と、キシリア少将への面目という言い方が並びます。

出撃の理由が、戦況ではなく上への体裁になっていました。

男としてのメンツ、と自分から言ってしまうところが可笑しく、同時に分かりやすい。与えられたものを使って見せないと気が済まない人だったのだと思います。

それにシャアには例のモビルスーツが届いていないという話だ きゃつの前で木馬とガンダムを仕留めてみせるよ

それに、と理由を足す形で、シャアの手元に例のモビルスーツが届いていないという話を持ち出しています。相手の手元に機体が無いうちに、シャアの前で仕留めてみせると言いました。

きゃつ、という呼び方に、同じジオンの中での張り合いがそのまま出ています。倒す相手は連邦軍なのに、見せたい相手は味方です。

戦果を誰に見せるかで出撃を決める人だと分かって、終盤の言葉がつながって見えてきました。

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さて、来てもらおうか…ガンダム

待ち構える側から、ガンダムを名指しして呼び寄せる言葉です。短いのに、仕掛けがもう済んでいることまで伝わります。

さて、という間の取り方は、連邦軍を網にかける話をしていた頃の口ぶりと変わりません。終盤でもマ・クベは、自分から出るより相手を来させる側に立っています。

戦いをまともにやろうとするからこういう目に遭うのだよ、ガンダム!

ガンダムへ向けて、まともにやろうとするからだと言い放つ言葉です。正面からの戦いを否定して、自分のやり方を正しいものとして突きつけました。

この一行だけ取り出すと、マ・クベの戦い方の宣言そのものです。レーダーを残して相手を引き込んだ考え方と、同じところから出ています。

まともにやろうとするから、という言い方は、自分は違うという前提を抜きには成り立ちません。その前提が最後まで通ったのかどうかは、終盤のほかの言葉と並べると気になってきます。

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シャア! 引けーーい!!

シャアの名を呼んで、引けと叫ぶだけの言葉です。いちばん強い声を出している相手は、敵ではありません。

声を向けているのは、味方のシャアです。策を語るときの落ち着いた口ぶりとは、まるで違う声になっています。

ここだけは、作戦でも面目でもなく、とっさに出た言い方に聞こえました。

今の貴様の任務は、ガンダムを倒すことではないはずだ!私なりの戦い方があるからこそ、ガンダムを引き込んだのだ!

相手の任務を持ち出して、ガンダムから手を引かせようとする言葉です。ガンダムがここに来ているのは自分が引き込んだからだと、仕掛けを自分の手柄として言い切りました。

私なりの戦い方、という言い方が出てくるのはここです。レーダーの話でやっていたことに、本人が名前を付けた形になっています。

任務を根拠にしていますが、言っている中身は任務の話ではありません。自分のやり方を邪魔するなという話です。

筋を立てた言い方と、譲れない気持ちが同じ一行に同居しています。

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シャアを図に乗らせないためには、ガンダムを倒さねばならんのだよ!

ギャンでガンダムと一騎打ちになっている場面で、シャアから加勢の申し入れを受け、それを断ったときの言葉でした。断る理由に挙げているのは、戦況ではなくシャアの側の勢いです。

アムロの乗るガンダムを相手にしながら、頭にあるのは味方の中の力関係でした。加勢を断った理由は、敵に勝つことではなく味方に先を越されないことに向いています。

ここまでの言葉と並べると、驚きはありません。鉱山をドズル中将に隠し、キシリアへ成功を報告し、シャアの前で仕留めてみせると言っていた人の、行き着いた選択です。

ただ、この言葉のあとにギャンは撃破されました。味方を遠ざけた判断がそのまま結果になってしまったところまで含めて、この一行は残っているのだと思います。

※「シャアを図に乗らせない為にはガンダムを倒さねばならんのだよ」と、為にはを漢字で書き、末尾の感嘆符が無い表記もあります。

ウラガン! あの壺をキシリア様に届けてくれよ あれは、いいものだ!

アムロ・レイの乗るガンダムにギャンを撃破され、機体が爆発する前にウラガンへ託しました。最後に気にしていたのが戦況ではなく、キシリアへ届ける壺でした。

加勢を断ってガンダムと向き合った、その直後の場面です。これから死ぬという場面で出てきたのが壺の心配だったことが、この一言を広く知られるものにしました。

ウラガンという名前が最後に呼ばれるのも効いています。託せる相手がいて、届け先はキシリアで、言い残すことはそれだけでした。

マ・クベには「いい音色だろ?」という言葉も残っています。何の音かまでは分かっていませんが、良さを分かってほしくて人に向ける調子は、壺を託す言葉とよく似ています。

名言として残ったのは、言葉が強いからではありません。鉱山を隠し、面目で出撃した人の最後が壺だったという落差、つまり場面と中身がかみ合っていないからだと思います。

※「おお、ウラガン、あの壺をキシリア様に届けてくれよ、あれはいい物だ」や「ウラガン!あの壺をキシリア様に届けてくれよ!あれは、いい物だーっ!」と書く資料もあります。

ギャンでの一騎打ちで分かっている流れ
流れ分かっていること
1アムロ・レイの乗るガンダムとギャンの一騎打ちになる
2シャアから加勢の申し入れが入る
3マ・クベが加勢を断る
4ギャンが撃破される
5機体が爆発する前に、ウラガンへ壺を託す

THE ORIGINでのマ・クベの言葉

THE ORIGINで残っているのは、美術品の真贋を言い当てる言葉と、任された役目に条件を付ける言葉でした。どちらも、終盤の叫びとは違う落ち着いた口ぶりです。

THE ORIGINでの言葉の向き
言葉のかたまり語っている中身
美術品の真贋目の前の品を贋作と断じ、模作の系統まで見立てる。二つ目は観光土産の類だと切る
値段と歴史買わされた理由を、自分たちの歴史の短さに置く
任された役目不向きだと断り、戦争には相手が必要だと前提を置き直し、保障を求める

贋作だな 本物はローマ時代の模作 これはさらにその模作で、ルネサンス期のものか

目の前の品を贋作と断じたうえで、本物はローマ時代の模作で、これはさらにその模作だと重ねて見立てています。偽物だと言うだけで終わらせず、何の写しの写しかまで言い当てました。

模作の模作という言い方ができるのは、本物と写しの系統が頭に入っているということです。趣味の域を超えた見方だと思いました。

この細かさを知ってから壺を託すひと言を読むと、ただの思い入れではなかったのだと分かります。

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これも贋作だ 観光土産の類だ、贋作以前とさえ言っていい

二つ目も贋作と切り、観光土産の類だと言い足しています。贋作以前という言い方では、偽物としての格さえ認めていません。

系統まで語った前の品と比べると、こちらは論評すらしていません。語る価値のあるものと、相手にしないものを使い分けています。

好きなものについて厳しい人の言い方そのもので、私はこの二つが並んでいるところが一番おもしろく読めました。

高かったのだろうな?宇宙世紀なぞとうそぶいてみても、我々の歴史はたかだか100年にも満たぬ だからバカにされる

値段を確かめたうえで、話が品物から歴史へ移ります。買わされた理由として、自分たちの歴史の短さを挙げています。

贋作を買ったことを、個人の失敗としては受け取っていません。自分たちの側の浅さとして受け取っていて、美術品の話なのにここだけ主語が我々へ広がります。

鉱山や面目を語る言葉とは、立っている場所が違って見えました。自分の得ではなく、見下される側であることへの不満を言っているのは、マ・クベの言葉の中では珍しい形です。

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私はそういった交渉には不向きな人間です

向けられた役目に対して、自分は向いていないと断っている言葉です。ていねいな言い方ですが、中身は辞退でした。

中盤に残っている水素爆弾の言葉と並べると、見え方が変わります。相手へ条件を突きつける側に立っていたのは、不向きだと言ったその本人です。

どの場で何を断ったのかまでは分かっていません。それでも、引き受ける前に自分の向き不向きを口にする人だった、という一点は読み取れます。

2つほど、質問をしてもよろしいですか?ご存知の通り、戦争には相手が必要です 連邦の戦意が決定的に失われている場合、振り上げた拳をどこへ下ろすべきか

質問を二つ、と前置きしてから、戦争には相手が必要だという前提を置き直しています。連邦の戦意が失われていた場合、振り上げた力をどこへ向けるのかを確かめました。

攻める手順ではなく、攻める相手が成り立つのかを問う形です。この問い方だけで、言われた側は答えに詰まります。

ていねいな言い方のまま、前提を崩しに行くところがこの人の持ち味だと思いました。レーダーを残して相手に判断させた考え方と、使っている筋は同じです。

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保障は?私と私の軍は、いわば敵の中にパラシュート降下するのです こう言ってはなんですが、捨て駒にはなりたくない

二つ目の質問は保障で、自分と自分の軍の立場を、敵の中へ降りることにたとえています。引き受ける前に、使い捨てにされないための保障を求めました。

私と私の軍、という言い方をしているのが目を引きます。鉱山を私の鉱山と呼んだ言い方と、同じ持ち方です。

ここまで来ると、鉱山を隠したことも、面目で出撃したことも、一本の線に見えてきました。自分の持ち分を手放さない、という一点で全部つながります。

マ・クベの名言で、いちばん知られているのが壺のひと言なのはなぜか

言葉を通して読んで気になったのは、残っている中身と、知られている一言のずれです。

鉱山の実態をドズル中将に隠し、ギレンにも知らせず、キシリアがジオンを支配する日のための備えだと言う。ランバ・ラルを木馬へ向かわせ、知りすぎたと言って切り替える。中盤はずっとこの調子です。

終盤もやり方は変わりません。ギャンに乗る理由は面目で、仕留めるところを見せたい相手はシャアで、加勢は断ります。

それなのに、広く覚えられているのはウラガンへ壺を託したひと言です。私はこれを、いちばん計算されていない言葉だからだと受け取りました。

水素爆弾を持ち出した言葉も、レーダーを残して相手を引き込んだ言葉も、ぜんぶ組み立てられています。組み立てる余裕のない場面から出てきたのは、壺のひと言だけでした。

もし最後の言葉が作戦の言葉だったら、マ・クベは隠し事のうまい上官として終わっていたと思います。壺があることで、隠し事ばかりの人に手放したくないものがあったと分かってしまいます。

THE ORIGINで贋作を言い当てる細かさを読んだあとだと、あの壺の値打ちも少し信じたくなりました。あれだけ目の利く人が、いいものだと言って託したのですから。

結論として、個人的には、マ・クベは最後まで自分の持ち分を守った人だと思っています。鉱山も、面目も、壺も、守り方は同じでした。ただ、それが本人の中で同じ一つのことだったのかまでは分かりません。

調べ終えて残ったのは、ずいぶん嫌な上官だと思っていたのに、最後のひと言のせいで少し身近になってしまった、という感覚です。

マ・クベの名言・セリフまとめ

マ・クベの言葉は、鉱山を隠す話から始まり、壺を託すひと言で終わります。

中盤は、ドズル中将とギレンに実態を知らせないという隠し事と、ランバ・ラルを動かし、連邦軍を自分から引き込むための算段でした。先に動いた方が負けると読み、レビル将軍へは水素爆弾まで持ち出しています。

終盤は、向き合う相手が味方へ寄っていきます。ギャンに乗った理由は面目で、シャアの加勢を断った理由も、敵に勝つことではありません。

THE ORIGINでは、贋作を言い当てる細かさと、保障を求める慎重さが並びます。どちらも、自分の持ち分を手放さない人の言葉です。

いちばん知られているのは、ギャンを撃破されたあとにウラガンへ壺を託したひと言でした。ここまでの言葉を読んだあとだと、あの最後が急に出てきたものではないことが分かります。

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